2013-12-2

★ 音楽劇「夢の裂け目」を観劇して感激!!

11月29日元職場の同僚が所属する地方の劇団の創立55周年記念公演の「夢の裂け目」という音楽劇を観てきました。 そしてこんな深く重く面白い喜劇を創作する文筆家 とその物語にあった曲を作る作曲家と芝居を作る演出家や歌うことを本業としない俳優 に歌唱指導した音楽家そして、それを演じた俳優、これらの人の塊の総合芸術としての 演劇に魅了され感激致しました。

オペラとかオペレッタというのはものは、大編成のオーケストラをバックにして音楽で 物語を語るものですが特別に訓練された歌手が詠唱するものですが、音楽劇とは、何なのか。それを十分説明し得る公演でした。
歌の伴奏はピアノとパーカッションだけの最少の編成でしたが、効果は抜群でした。
また歌手ではない俳優の声量、リズム感もすべて新曲を短時間でマスターされていたのにも驚きました。

この物語の作者は「井上ひさし」。庶民史を通して日本人の倫理を問う傑作を発表し激動の昭和という時代に生きた人々を、卓抜な着想とあふれるユーモアで描き出してきた作者が、「東京裁判」(和23年11月に東條英機ら7名が絞首刑)をモチーフに取り上げたもの。
東京裁判とは、日本人とは、国民と国家の関係とは、といったテーマを軸に、面白くも深い井上ひさし独特の世界が展開されます。
戦争直後の庶民の生活を活写し、東京裁判の現代史的な意味を追及する深刻すぎて滑稽な井上流重喜劇です。


敗戦から68年経過した今日、国会で平成の治安維持法といわれる秘密保護法が通過して、いま又日本を戦争に駆り立てるために「国民の知る権利や知らせる自由を奪う」警察国家、暗黒の日本へと突き進んでいます。


非常に残念なことに大半の国民は「政治のことなど分からない、その日が良ければ其れで良い、家内安全、無病息災、極楽往生。
 自分だけ良ければ其れで良い、世界の安全・平和に無関心、原発再稼働、経済最優先、アベノミックス万歳」なのです。


井上ひさしは「夢の裂け目」で、このような人々を主人公に、日本人一人ひとりの責任を問いかけています。
そして同時に風刺や笑い、軽妙な台詞で一生懸命に生きる庶民を温かく描いております。
夢の裂け目は、戦争への暗黒の世界、作者のメッセージを読み取らねばなりません。


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